吸血男子
 苦手だ……霧君の次に苦手。



「…お前、今日電話してたの彼氏?」

「…さぁ」

「うざ」

「…はぁ?」




 勝手に聞いてきて「うざ」は酷くない!?




「もー意味わかんないッ!!!」




 そう言ってさっきより歩くスピードを速めて隣いる陸君から距離を離そうとする。





「キャッ!!」




 起こってたからあまり前を見ずに歩いていて人にぶつかった。





「すいません…」

「いーよ、大丈夫だから。…ってめっちゃ可愛い…」

「え?」

「俺らと遊びにいこうぜ。連れいないみたいだし」




 知らない男の人たち2人。




「…えと……友達いるんで…」

「どこ?」




 必死に逃げようとするけど、行く先行く先を遮られて前に進めない。



「あの、急いでるんで」

「えぇ…俺さっきぶつかったとき腕痛めちゃったみたい…」





 さっき大丈夫って言ったじゃん…・



< 92 / 378 >

この作品をシェア

pagetop