空色クローバー

「たくさん話して、仲良くなって知ったのは、相手には好きな人がいることで、自分を見てくれない。
自分はずっと仲良しの友達…それは凄く辛いです。」

水月ちゃんは、俺の気持ちを全部すくい取るように話した。

分かってくれる人がいるって思うと、少し軽くなった気がした。

…何で、分かるんだろう。

水月ちゃんから目が離せなかった。

「先輩…ごめんなさい。」

「いや、大丈夫…「海のことじゃないんです。」

海ちゃんのことじゃない？

思わず黙った。

「あたし、ずっと隠してました。
今、先輩が悲しい思いをしているのに…少し嬉しいんです。
だから、ごめんなさい！」

一度頭を下げてから言った。