ホント?


「人をおちょくっとんのか、お前は!」

「おちょくってなんかないよ

確かに、さっちゃんで遊ぶのは楽しいけど…」

最後の言葉は気になるが、それも今は重要じゃない

「吸血鬼って何よ」

「そんなことも知らないの?

吸血鬼っていうのは…」

「吸血鬼が何者かぐらい知ってるわよ!!

私が聞いてるのは…」

「さっちゃんうるさいよ、もっと声落して?

近所迷惑」

と呆れた顔をしている

なんで私が呆れられてんの?

「……いいわ、百歩譲ってゆーまが吸血鬼としましょう

…じゃあ、おばさんたちは?

あの人たちも…なの?」

ゆーまは今日会って初めて困ったような顔をした

それから、ゆっくりと首を横に振った

「え?じゃあ何で…」

「…俺ね、拾われた子なんだよ」

静かにそう言った




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