二人想い
ドアを開けた瞬間、
ふわっと甘い香りが広がった。
…太陽君の匂い。
「やっぱり寝てる」
瞼を閉じてるから睫毛がすごい目立つ。
「ん、…西山?」
「た、太陽君!起こしちゃった?ごめんね」
「もしかして、お見舞いきてくれたの?」
「う、うん」
熱のせいか、目がうるうるしてる。
ギュッ
「え!?な、な」
いきなり抱きしめられた。
「ありがとな」
「た、太陽君?」
「やべー、風邪治ったわ」
あたし、この笑顔に弱い。