二人想い




ドアを開けた瞬間、
ふわっと甘い香りが広がった。

…太陽君の匂い。


「やっぱり寝てる」


瞼を閉じてるから睫毛がすごい目立つ。


「ん、…西山?」


「た、太陽君!起こしちゃった?ごめんね」


「もしかして、お見舞いきてくれたの?」


「う、うん」

熱のせいか、目がうるうるしてる。



ギュッ

「え!?な、な」


いきなり抱きしめられた。

「ありがとな」

「た、太陽君?」


「やべー、風邪治ったわ」

あたし、この笑顔に弱い。

< 34 / 91 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop