二人想い



そう言いつつ、海君はあたしの歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれる。



「海君、」

「ん〜〜?」

「海君って優しいよね」

「なっ!!」

「ふふ」

「笑ってんじゃねーぞ!」




海君…。

このときからあたしのこと見ててくれてたの?


なのにあたしは。

全然気づかなかった。


あたしは、太陽君しか見てなかった。


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