二人想い
ふと、隣を見る。
海君はいつもの顔のまま。
反対側、息をのむ。
「ゆいちゃん可愛いね」
「そんなことないですよ〜」
「俺と付き合わない?」
「え〜、どうしよっかな〜」
机の周りを男子に囲まれ、指を口に当てながら答えるゆいちゃん。
可愛い、確かに可愛い。
でも…性格、あたしは苦手なタイプ。
男子はああいう子、好きなんだろうけど。
だって…太陽君のあんな顔初めて見た。
一瞬驚いたような、そんな顔。