二人想い





「俺、今まで太陽に勝ったこと、一度もなかった。

勉強も、運動も…。

俺の親まで、太陽に贔屓しやがった。

それを知ってて太陽は俺に優しくしてくれた。

でも、俺にはそれが逆に辛かった。

…お前のことも。

絶対お前を好きな気持ちはあいつに負けねえのに、

なのにお前はあいつを選んだ。


んでも、今は、お前が俺を選んでくれたから、

はじめて太陽に勝った気がした。

ほんとは、俺がお前を幸せにしてやりてえ。

でも、俺には無理だ。


神様も太陽を選びやがった。

太陽んとこいけ。

太陽ならお前を幸せにしてやれる」

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