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「あれ?もしかして何も聞いてないのかな……」
そんなあたしを見て鈴梛先輩が不思議そうに首をかしげた
「何をですか………?」
「あたしと那智は姉弟なのっ♪親が離婚しちゃってるから名字は違うけどね」
「ぇえ"?」
「まぁ あたしはお金持ちなんて柄じゃないし大財閥のご令嬢なんてのも向いてないと思うから『北条』じゃなくてよかったと思うんだけどねっ」
「そおなんですか…」
「馬鹿彼方も言ってたんだけどさぁ 那智と冴慧ちゃんって付き合ってたりするわけ?」
あたしの思考が再度フリーズする
「な…そんなこと……ないです」
「えー?那智は冴慧ちゃんの特別なんでしょ?」
「わかりません……」
たしかに那智は特別
ただ……
ただ………
なんなんだろ
「2人が一緒にいるとこ見たことないから何にも言えないけど
なかなかお似合いだと思うなぁ
あたしが言うのもなんだけど那智かっこいいし♪」
「あたしも鈴梛先輩と彼方先輩お似合いだと思いますよ」
話題をそらしたくていった
「あぁ"?あり得ないってぇ あんなたらし男大嫌いだし」
案の定 鈴梛先輩は食いついてくれた
……やっぱり彼方先輩も 鈴梛先輩も素直じゃないなぁ
「じゃあ鈴梛先輩は他に好きな人がいたりするんですか?」
「う……」
たじろぐ先輩