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「あたしね…………やっぱり………彼方先輩のこと好きなんだ」

「え?」

あたしの頭に鈴梛先輩の姿がうかぶ

「はじめはほんとに冴慧を生徒会から引きずり落とすための口実だった でもね気づいたの」

波美の顔に迷いはない

「本気で好きだって」

「波美………」

「一応それだけ伝えときたくて」

「………そっか」

あたしは『協力するよ』とは言えなかった

美和の一件もあるから

「あとね………あたしもう1つ冴慧に言いたいことがあるの」

「なに?」

「あたしはもう友達ごっこなんて思ってないから 冴慧のこと信じてる自分に気づいたの」

「…ありがと」


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「陣……」

「んあ?」

屋上で昼寝をしていた俺の視界に那智がうつる

「あのさ俺……………冴慧のこと」

「言わなくていいぞ」

俺は那智の言葉を遮った

「わかってるから」

にかっと歯をだして笑顔をみせる

「ただ俺もそう簡単に譲らねぇから」

「陣………」

「冴慧はお前が好きだろうけどさ 俺は冴慧が好きだってようやく気づいたんだよ」

「………俺もだよ」

那智は深いため息をついた

「俺もだ やっと気づいた こんなに好きだったんだな」

俺は那智の言葉をききながらゆっくりと伸びをした

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