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南波君を睨み付ける

「あんたが中途半端なことするから冴慧が悩んでんのよ」

「…………。」

「見損なった」

あたしはくるりと身体を翻して教室に戻った


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「那智………」

あたしを呼び止めたのは那智だった

「ちょっとさ 話そうぜ」

にかっと歯をだして笑う那智

あたしはゆっくり頷いた

そのまま近くの踊り場の椅子に腰かける

「那智からあたしに声かけてくれるの珍しいね」

「そうか?」

那智は首を傾げた

「あのさー冴慧」

「ん?」

突然 那智はあたしの肩に軽く手をまわした

「………っ。」

「俺と付き合えよ」


がばっと顔をあげる

顔近い………

間近で目にする那智の真剣な表情

「命令口調じゃん………」

「命令だぜ?」

「………。」

「ほら 返事しろよ」

あたしは少し迷って迷って迷ってから頷いた

那智はにこっと微笑んでそのままあたしに唇を重ねた


「…………っ。」

「…………。」

長い長いキスだった


「やべ なんかドキドキする」

「こないだもキスしたじゃん」

「でもあれは……まだ冴慧の気持ち聞いてなかったしな」

那智はあたしをぎゅっと抱き締めた
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