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「ただいまぁ」
「あっ冴慧遅かったじゃん」
冴稀姉がにやにやしながらあたしを出迎えてくれた
「彼氏でもできたわけ?」
「まぁね……」
あたしはにこっと微笑んで冴稀姉の横を通りすぎた
「冴慧……?」
「なんか体調悪いんだ」
あたしは自分の部屋に入った
pipipi……
「電話だ」
あたしは鞄をあさって携帯を取り出した
「波美……か」
どうしたんだろ?
あたしは通話ボタンを押した
「もしもし」
『あっ冴慧?波美だよーん』
「登録してあるからわかるよ どうかした?」
『あのさー冴慧』
「ん?」
『いい加減にしなさいよ』
「……ん?」
『自分だけ傷ついてるみたいな 自分だけ我慢してるみたいな態度むかつくんだよね 正直』
「な……波美?」
『いいよ?冴慧はもてるし那智君と付き合ってんだし でもどっかで素直になれずにいんでしょ?』
「………。」
『冴慧より悩んでる人はたくさんいるよ 辛い思いしてる人だってたくさんいるんだから』
「わかってる」
『でもそれでも冴慧は幸せになんなきゃいけないのっ』
波美はそう言って一方的に電話をきった
「…………なんだったんだろ」