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あたしは静かに那智の席を見た
……いきなりすぎるよ
勝手すぎる
あたしはポケットにある蓮君から渡されたお守りのピアスを握りしめた
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―始業式翌日
「陣ーーーいいこと教えてあげよっか」
「……んだよ拓」
俺は朝っぱらからやけにテンションが高い拓を見た
「機嫌悪くね?何かあったわけ?」
俺の顔色を窺う拓
「なんもねーよ」
「あっそ」
「で?いいことってなんだよ また綾瀬とののろけか?」
「まぁ…それも聞いてほしいとこなんだけど違うんですよ」
拓は周りを見回してから俺に耳打ちした
「那智と笹川ってやつ 付き合ってるらしいぜ?」
「はぁぁあ?」
俺はあまりの驚きに椅子から落ちそうになる
おかげで近くにいたやつらの視線を集めることになった
「どういうことだよ?」
「どういうことってそういうこと」
「冴慧は?」
「別れたんだろ じゃなきゃ付き合わねぇし」
「……。」
まじかよ
俺は昨日の冴慧のことを思い出す
生徒会のとき俺を呼び止めたのは……このことがあったからか?
「てか なんで拓がそんなこと知ってんだよ」
「俺をなめんなよ」
誇らしげな拓
「……綾瀬か」