cЯоWи +。'*
「違うと思うぜ?」
冴慧ちゃんはたぶん…自分の本当の気持ちを伝えようとしてるんだろうな
反則だから陣には言わないけど
陣が来る前に波美ちゃんがここにきた
『冴慧は南波君が好きだと思うんです 北条君よりも好きなんだと思うんです もし冴慧か南波君が先輩のところに来ても言わないでほしいんですけど これだけは知っててほしいから』
何を根拠に言ってるんだろう
そう思ったがあまりに必死な波美ちゃんの姿に俺はうなずいた
生徒会にいたころの波美ちゃんとは違った
冴慧ちゃんのことを本気で考えていないとできない表情だった
「だから陣 逃げんなよ」
「でもさぁ……」
ふてくされる陣
「だったら那智のこと冴慧ちゃんに言えばいいじゃんかよ」
「……彼方先輩 俺が冴慧にかくしてんの那智のことって知ってたんですか?」
「なんとなくな」
それ意外で冴慧ちゃんに隠したいこととか思い付かないし
「那智のこと言えばすっきりするんじゃね?」
「でもさぁ…」
陣は迷いながら言った
「そしたら冴慧 また那智のとこ行っちゃうから だから俺は……言いたくない」
「馬鹿だなぁ お前は」
「なんでですか?」