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「那智と……幸せになっ」
「陣……」
彼の笑顔があまりにも痛々しくて
あたしは涙が止まらなかった
「泣くなよ ばーか」
「………。」
「泣くなよ…畜生」
陣の声がかすれてる
「……俺まで泣けてくんじゃねーかよっ!!!!」
「痛っ」
陣はあたしに思い切りでこぴんをした
「なっ 何すんのよ」
「へへっ じゃあ………俺 戻るわ」
陣はあたしの顔を見ずに身体を翻した
「ねぇ 陣」
あたしは彼の背中に呼び掛ける
「もしさ あたしが今 那智より陣のこと好きだっていったら?」
「………。」
「あたしと付き合ってって言ったらさ どうする?」
「………ばーか」
陣は振り返らなかった
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「畜生っ……何泣いてんだ俺」
泣き顔を見られたくなくて冴慧から離れた俺は廊下をうろうろと旋回している
「しょーがねぇだろ 冴慧に嘘ついて付き合ったってむないだけだろ?」
「………南波君?」
「そおだよ…俺は間違ってねえよ」
「ちょっと 南波君ー」
「うん ぜってえそうだ……っ痛ぇ」
突然 誰かに思い切り背中を蹴飛ばされた
「…なにすんだよっ」
「南波君 独り言の声大きすぎ そして周りの声聞こえなさすぎっっ」
綾瀬だった