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「……とはいうものの」


とりあえず教室に戻ってみることにした


「あれ?」


教室にいたのは北条 那智と女の子


とっさに隠れた


「あたしは那智のことが好きなの」


部屋の中の会話に意識を集中させる

………告白?!


「はぐらかすのもいい加減にしてよ」

「……はぁ」


北条 那智は深いため息をついた

歩く音がする

ちらっと中の様子を伺った

見るとゆっくりと唇を重ねる北条 那智




「これで満足?」

「全然足りない」

「…ったく欲張りなやつだな」


ねだる彼女に再び顔を近づけようとする

何これ……


あたしは後ずさって教室から離れようとした

―ガタタッ


慌てたせいでごみ箱に足が当たってしまった


やばっ


「誰かいんの?」

「す…すみません」


あたしは大声で謝って全力疾走で廊下を駆け抜けた


「はぁ…はぁ」


ついたのは屋上

やべぇもの見た

彼女じゃなきゃキスなんかしないよね……?


もしかしたらあたしが聞いてたことばれちゃったかも

……どうしよう

不安におそわれて頭を抱えその場にうずくまる

なんでだろう

心がちくちく痛む




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