cЯоWи +。'*


なんのことかまったく理解できないんですけど



「東城さんの席はあそこで」


突っ立ったまま呆然としていると先生が席に案内してくれた

さっきあたしを指さして教室から出ていった人の隣の席

転校生ってそんなに珍しいのかな?


「ねぇねぇ東城さん」

「ん?」


あたしは声のするほうへ振り向く

そこにはいかにもモテ系オーラ全開な雰囲気の女の子が座っていた

「あたし綾瀬波美【アヤセナミ】東城さんのこと冴慧ってよんでもいいかなぁ?」

「うん♪」


茶色いロングヘア
ばっちりメイク

ノーメイクの自分がなんだか恥ずかしい


彼女の問いにあたしは勢いよく頷く

そして2人で笑いあった


するとさっきの男の子がバタバタと戻って来た


「うおっ?!俺の隣だし おいお前 今日の放課後ここに残りやがれ」

「え?」


なんで?

怪訝そうな顔をしていると思い出したかのように付け足した


「俺の名前は南波陣【ナンバジン】呼び捨てでいいから ヨロシク」



なんか複雑

テンポよく話す……陣を見ながらそう思った


ところで

なんであたし命令されてるんだろうか

とりあえず転校生の分際で逆らうわけにもいかないしな


「よろしく」


遅れて小さな声で呟いた

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