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「波美おそくない?あたしちょっと見てくるね」

「あっ 冴慧お願いね」

あたしはトイレにむかうために立ち上がった

波美…様子がおかしかったから心配だなぁ

角を曲がろうとしたら誰かが勢いよく飛び出してきた

―ドンッ…

「キャッ」

「さ……冴慧ぇ」

あたしとぶつかったのは波美だった

「波美 そんなに急いでどおしたの?おそかったからみんな心配…

「ばかっ」

あたしが全部言い終わらないうちに波美はあたしに抱き着いてきた

「……どおしたの?」

「なんで…言ってくれなかったのよぉ……」

そういって泣き始めた波美

「まな……北条……くん ………ひっく」

何を言ってるかはよくわからないけど 何が言いたいかはわかる

波美はあたしが襲われそうになったことを誰かに聞いたんだ

「……泣かないで」

あたしは波美の頭を優しく撫でた

「なんで……?冴慧……そんなに…強くいられんのよぉ」

みんなの視線が痛い

あたしは波美の手を引いて会議室に入った

「……冴慧……大丈夫だったの?」

「あたしなんにもされてないよ?キスもだしそれ以上も…那智が助けてくれたから」

「……え?」


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