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「誰だろ…」

あたしは携帯をひろいあげた

「知らない番号からだ…」

携帯のディスプレイにうつっていたのは見たことない番号

「とりあえずでてみたら?鳥山ちゃんかもよ?」

「え~?でもイタ電だったら嫌だし…」

通話ボタンを押すことに躊躇していたら波美があたしから携帯を取り上げた

「はいもしもぉし え?あっ いまかわります」

「だ…誰?」

波美は笑顔であたしに携帯を押し付けて

『はやく』
と口ぱくで言った

あたしはとりあえず 携帯を耳にあてる

「もしもし…」

『もしもぉし?冴慧だよな?おれおれ』

受話器から聞こえる聞き覚えのある声

「あのぉ…おれおれ詐欺ならお断りですけど」

『お前…相変わらずだな 陣だよ 南波陣だぞ』

電話のあいては杏ではなくむかつくあいつだった

「なんか用ですか?」

別に怒っているわけじゃないのに喧嘩をうるような口調になってしまう

『今日の時間と集合場所伝えろって言われてさ 美和ちゃんに聞いたんだよ』

あ…美和が番号教えたんだ

1人で納得している間にも陣は続ける

『6時に学校前だってよ じゃあまたな』

それだけ言って一方的に電話をきられた

相変わらずせっかちなんだから……
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