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「那智………お前ん家すげぇな!!」

メイドさん?
らしき人が出ていってすぐ陣は騒ぎ始めた

「……お前らなんで来たんだよ」

「今日花火大会だよ?生徒会役員で行くっていってたじゃん」

「……んなの知ってるよ お前浴衣だし」

あたしは自分が浴衣なことをすっかり忘れていた

「じゃあ…なんで来なかったのよ?」

「面倒だから行かなかったのにわざわざ迎えに来られちゃたまったもんじゃないんですけど」

「……。」

あたしは言い返す言葉がなくて黙り込んでしまった



「こんなやつほっといて行こうぜ始まっちまうよ」

陣の一声が沈黙を破る

「行きたくないやつをつれてってもしょうがねぇだろ」

那智を軽く睨みつけながらあたしの手をとった

「冴慧いくぞ」

「ちょ……でも…那智ほんとに行かなくていいの?」

那智は何も言わなかった

「彼方先輩に怒られるよ?」

「…やっぱ行く」

「はぁ?」

突然那智は立ち上がり準備をはじめた

「陣…手ぇはなせ」

あたしの手を掴んでいる陣の右手を払いのけて那智は入口にむかった


「……なんだあいつ急に張り切りやがって」

「花火見たくなっちゃったんじゃないかな?」

あたしと陣は那智の後ろ姿を眺めつつそんなことを話していた


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