cЯоWи +。'*

「わぁお♪冴慧みろよ」

北条家を出てすぐ陣があたしの袖を引っ張った

「何よ……わぁ」

陣が指さす方向に顔をむけると満開の花火

「きれぇ…」

「だろだろ?」

さっきまでとはうってかわって俄然テンションの上がった陣を見ながらあたしはクスクスと笑った


「南波君…ガキだなぁ」

「うっせぇよ すげぇもんはすげぇの」

そっぽ向きながらも否定しない

「どおするの?始まっちゃったけど学校行くの?」

那智はポケットに手を突っ込みながら言った

「うん♪彼方先輩たち待たせてるし急ごっ」

「さっさと行くぞ那智」

「なんで陣に命令されなきゃいけねぇんだよ」

「……那智…冴慧が転校してきたときくらいからキャラの変化が著しいよな…反抗度合いが100倍増しってかんじ」

「そおか?」

「おぅ 女遊びも軽くオープンになってきたしよ みんなにばれるとクールな北条君のイメージが崩壊すんぞ?」

陣……
那智が女ったらしって知ってたわけ?

そう思ったけどあたしはあえて口にしなかった

かわりに2人の間に割り込んで2人と腕を組む

「2人ともとりあえず早くしてよ~ただでさえ花火始まってるんだから」

「那智…一時休戦な」

「……ん」


< 76 / 215 >

この作品をシェア

pagetop