桜
13回忌も無事に終わり気がついたら夕方になっていた。おばさんにお礼を言って失礼することにした。
「今度は息子さんの顔見せてね!」
おばさんは最後私に、そう言ってくれた。私はとうとう本当の事を何も言えずにいた。いや…最初から何か言おうと思っていたのだろうか…自分に問いかけるが答えはみつからない。最後に絋の笑った顔の遺影の写真を目にやきつけて外にでた。
「おーい松田ぁ!」
タウエが私を呼んだ。
「何?」
「なぁせっかくみんな久しぶりに集まったからさぁ帰り小学校寄って帰んねぇ?今ちょうど桜身頃だしビールでも買ってさ!あっ今、俺すげー事思いだした!昔学校の木に名前つけたよなぁ!?たしか俺の木、桜だった!!うわー名前なんだっけかな?ちょっと調べ行こー!お前、自分の木覚えてる?」
「いや…覚えてない。ごめんタウエあたし花粉症なんだよね。それに息子待ってるから帰るわ」
「そっかぁ残念だな。気ぃつけて帰れよ!じゃーまたな!」
「うん、またね」
私はタウエに嘘をついた。花粉症でもない。木の名前も覚えている。
ただ私は春と桜がキライだ。
「今度は息子さんの顔見せてね!」
おばさんは最後私に、そう言ってくれた。私はとうとう本当の事を何も言えずにいた。いや…最初から何か言おうと思っていたのだろうか…自分に問いかけるが答えはみつからない。最後に絋の笑った顔の遺影の写真を目にやきつけて外にでた。
「おーい松田ぁ!」
タウエが私を呼んだ。
「何?」
「なぁせっかくみんな久しぶりに集まったからさぁ帰り小学校寄って帰んねぇ?今ちょうど桜身頃だしビールでも買ってさ!あっ今、俺すげー事思いだした!昔学校の木に名前つけたよなぁ!?たしか俺の木、桜だった!!うわー名前なんだっけかな?ちょっと調べ行こー!お前、自分の木覚えてる?」
「いや…覚えてない。ごめんタウエあたし花粉症なんだよね。それに息子待ってるから帰るわ」
「そっかぁ残念だな。気ぃつけて帰れよ!じゃーまたな!」
「うん、またね」
私はタウエに嘘をついた。花粉症でもない。木の名前も覚えている。
ただ私は春と桜がキライだ。