Love 4 U
夏だというのに、北海道の夏の夜は少し肌寒い。


バスタブに浸かっている間、私は考えていた。

でも、やっぱり答えは出ない。


だからなのか、少し彼に賭けてみようと思った。

冗談なら帰ればいい。
待つだけ待ってみれば、彼が私に言った言葉は本気か冗談か答えが分かる。


彼にしてみれば、私という人間は一生の内の一瞬でしかない。

いつか、忘れてしまう存在。


私といえば、彼という人間は人生最後に出会って話す相手なのかもしれない。


出会い。

それは、人それぞれが違う重さを感じながら、縁あって出会っていくモノ。

立場も環境も人生も…

そして、明るい未来を信じて生きていく人。

もう未来なんかいらない人。

それぞれが、それぞれに感じながら…


だから、思い入れも違うのかもしれない。



彼も、私も…


違う。





< 32 / 65 >

この作品をシェア

pagetop