Love 4 U
先に笑い終わった彼が
「なあ。どっか、移動しない?って言っても…こんな田舎じゃ…なぁ」
と、考え込んだ。


「じゃぁ、ホテルは?」

「えっ?な、なんだよっ!いきなし…」
そこまで?って、言うくらいな顔をしてビックリする、彼。


「ち、違うって。違うっ!」
慌てて彼に手を振って、説明した。
「ホテルって言っても、ほら、私の泊まってるホテルで…そ、そんなヘンな意味じゃないからね…」

「あ、あ~。そ、そ~だよね…。いきなしだったから…ビックリで…」

「だ、だから、違うって…」
顔が熱くなる。
いくら私でも、そんな大胆なコト…


「あ゛~。でも、ビックリした…」
ため息交じりに言う、彼。
言い終わった後、マズイ!という顔をして私を見た。
どうやら、言葉にするつもりがなかったらしい。
彼の心の声。

「ゴメン…。そんなつもりじゃ…」
私に睨まれた彼。
次第に声がフェードアウトする。
そして、うつむいた。





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