Love 4 U
しぶしぶ二人で、あまり飲めないビールを黙々と飲んだ。


飲んでも飲んでも減らない、ビール。


「メーカーによって、味違うから…」
ビールを買う時、彼がそう言って
麒麟、サッポロ、アサヒ、サントリー、
とそれぞれの種類を買った。

― ツウは違うんだ…
私は彼に感心した。

でも彼は、ただ単にどのビールがイイのか分からなかったらしい…


ビールの中でも、麒麟は一番苦味が強く感じる、言わば大人の味。
その苦味は、ビール好きには堪らないらしい。


しかし、ビールの苦手な私達には、まだその善さが分からない。

まだまだ、お子ちゃまだった。


で、私達は飲みやすいビールから飲んでいた。





< 42 / 65 >

この作品をシェア

pagetop