Love 4 U
死のうと決めてから、もう3日が経っていた。

未だ決められない、死に場所。

私はまだ彷徨っていた。


最後の地が決まっていたなら、飛行機や新幹線であっという間に目的地に着いていただろう。

なのに私は、フツー列車でゆっくりゆっくり北へ進んでいる。

何故、自分がこんな行動に出ているのか、自分で自分が分からなかった。

無意識に迷いなく、私はノロノロと動くフツー列車に乗っていた。

そして、今まで見るコトのなかった自然を楽しんでいる。
全く知らない街にも、足を踏み入れもした。

『どうせ、最後なんだから…』
と言い訳をしながら…

笑ってしまう。

自分に…

それに、今まで許すコトの出来なかった人や世間や社会の行動にもだ。

『私は何に怒っていたの?』

その怒りさえ、ちっぽけに思えてしょうがない。


今まで必死に生きていたのに、まだ足りないのか…





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