Love 4 U
雑音だらけの、この世の中。


今まで生きてきて、何もいいコトなどなかった。

毎日がイライラしどうしで、人も動物もモノも何もかもが許せなかった。


いつも正論を述べる、政治家。

見た目で判断する、大人達。

批判ばかり繰り返す、評論家。


口先ばかりの大人達の行動は伴わず、その後ろ姿は見ているだけで可哀想すぎるくらい気の毒でもあった。


だからと言って、進んで『何を言ってる』なんて言える程、勇気なんて私にはない。

言いたいコトも言えず、フツフツと心の中に真っ黒な闇が堪っていた。

そんなちっぽけな自分に嫌気がさし、怒りの矛先はいつの間にか自分へと向けていた。

生きている意味さえ分からなくなっていた。



生きる意味も価値もないのなら、別にこの世に生きる意味もない。

明るい未来が、明るい将来が保障されているのなら…

そんなコトも、儚い夢にすぎない。

そう、私には思えた。





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