Love 4 U
『もし今、私がこの世からいなくなったら、誰か悲しんでくれるかな?』

そんなバカバカしいコトを考えては、過去を懐かしむ。

私の愛する人達は、いつも笑って現れる。

昔は良かった。
そう呼べる昔は、私にはない。
あまりにも最近すぎて、まだ昔と呼べる程生きていないらしい。

生きるに足りない私が、今死を選ぶ。


― 死んで、この世を分からしめる。

大それた話だ。

知名度も有名でもない私が、いくら命を賭けたとしても、単なるその他大勢の中の一人にすぎない。

何に反発して、何に訴えて生きているのか、それさえも分からない。


そんな自分に、虚しさが襲う。
その虚しさは、いつしか形を変え色を変えながら、私に『死』へといざなわせた。


他人からみれば「なんてくだらない理由で死ぬんだ」って、鼻で笑われるかもしれない。


それでも私には、立派な理由だった。






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