友情と愛情、ときどき嫉妬
新学期
莉緒side
「莉緒、テレビ始まったよ。」
人がぐっすり寝ていたのに…。
「いつも私、テレビなんかみてないじゃん。なんで起こすんだよぉ…」
「はあぁ?あんたが昨日、明日の運勢みるから朝テレビ始まったら起こせって言ってたじゃない」
運勢?なんで??えっとぉ…
「あっ!今日から新学期じゃん!!今何時!?」
「6時55分」
「えっ。ヤバッ。あっ、お姉ちゃんテレビつけて」
「はぃはぃ」
ピッ
「~位は~座さん。~座さんは~…。春は出会いの季節です。みなさん、出会いがあるといいですね。次はNEWSです。」
ブチッ
「春は出会いの季節かぁ~…私にもいい人現れないかなぁ?」
「あんた馬鹿?春だからってあんたに彼氏ができたら、みんなできるわ。まぁ、馬鹿なあんたにはできっこない」
お姉ちゃんは人をなんだと思ってるんだ??
「それより時間!」
えっ?ヤバッ。雅果きちゃう。
ピーンポーン
あっ。来ちゃった。
「はぃ。あっ雅果ちゃん?ごめんね~馬鹿はまだ仕度ができてないんだ。あがって待ってて?」
「わかりましたぁ。」
あとは…制服。…そういえばお兄ちゃんは…?
「お姉ちゃん、お兄ちゃんは?」
「あっ、忘れてた。起こしてやって~」
「え~。」
まぁ、制服に着替えるついでだからいっか。
タッタッタッ
コンコンガチャ
「お兄ちゃん?学校遅れるよ。起きて。」
「あぁ?えっ。もうこんな時間?やばっ」
ざまぁみろ。
タッタッタッ
「雅果、ごめんね。お待たせ。行こっか」
「うん」
「いってらっしゃ~い」
「雅果、クラス替えどうなってるかなぁ?」
「気になるよね~、莉緒と一緒がいいなぁ」
「ありがと~。わたしも」
テクテクテク…無言…
「着いたぁ。」
「うん。莉緒、行こっか」
「うん」
ドキドキ、ドキドキ。雅果と一緒になりたいなぁ。雅果と一緒なら仕事も行きやすいし…
「…ぉ、莉緒ったらぁ」
「えっ、あっごめん」
「莉緒~一緒だよぉ。」
「えっっ。マジで!?やったぁ」
「うんうん。教室行かない?」
「行く~」