何処かの小さな恋物語
さぷらいず!
俺の彼女はサプライズ好きだった。

というか俺の驚いた顔を見るのが好きらしい。

初めて彼女の家に行った時は天井からにゅっと出てきたり。係りで遅くなって、待たせている彼女を迎えに行こうと筆箱を入れるために鞄を開けたら彼女が鞄から飛び出てきたり。

正直俺の心臓が持たん。


ある学校帰りの日。

今日は彼女の家にお呼ばれした。
「お茶持ってくるから待ってて」との彼女の言い付け通り、部屋の床に座る。


…おかしい。
何もない。
いや、喜ばしいことなんだけど。


不審に思って部屋をキョロキョロしていたら、壁に小さな紙が貼ってあるのを見つけた。



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