100万本のチューリップ(短編)
『……。』

和也の意識は薄れた…


………


しばらくして
和也は目を開けると

隣に淳の姿は無かった。



『あれ…淳?』


和也は重たい目をこすり、周りを見回した。



すると


遠くの方に
眩しい光を見つけた。


よく見てみると
誰かが立っている。


『……?』


ゆっくり歩いて近付く。


『…淳?』



そこには
少女と淳が見つめ合っている。

そして
少女の後ろには
白い光がある。



『淳…おい淳!』


あの少女と一緒にいてはいけないと
和也はとっさに思った。


淳の瞳は
意識が無いような
色の無い瞳をして
彼女を見つめている。

少女が淳の手を握り
光へ導こうとしてる。



『淳!行くな!淳!』



和也が叫びながら、必死に走り出す…


『淳~!!!』


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