空色くれよん
「だけどね、遥香。
ひとつだけ方法はあるよ。」

「どんな…?」

「僕たちが、
正式な夫婦になればいい。
周りに、認めさせるんだ。
誰にも文句は言わせない。」

「…翔さん。」

嬉しかったけれど
私は内心戸惑っていた。

私たちは付き合って間もない。

そんなに簡単に
結婚してもいいのだろうか?

私は片親で、
母親しかいないから
許しは出るだろうが、
翔さんのご両親は
こんなに若い奥さんを
良くは思わないだろう。

ましてや、一回失敗していて
警戒心は強いと思う。
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