空色くれよん
その翌日。

割とあっさり陣痛は始まって、
初産だったにもかかわらず
案外するっと生まれてきたことに
家族全員がびっくりした。

性別はもちろん男の子。

名前も紙に書いて
早速天馬くんと呼んでる。

サルみたいな顔。

だけどいとおしい。

空くんはさっきから
天馬の手をずっと触っている。

すると、空くんの人差し指を
天馬がきゅっと握る。

「あら、お兄ちゃん
よろしく、って言ってるわよ。」

「ほんとだね。」

「こんにちは、ぼく空!
君のお兄ちゃんだよ」

「よろしくね、天馬。
仲良くしなくちゃだめだよ。」

翔さんが、天馬の
頭をなでて言った。
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