空色くれよん
数日後。

私はすっかり元気になって
職場復帰した。

園長にお礼を言うと
「いいえ、いいのよ。
本当はね、ずっと気にかけていたのよ。
旦那さんに先立たれた気持ちは
私が一番わかるから。」

(あ…。)

園長先生も、旦那さんを
早くに亡くしていたのだ。

「あの頃はね、
本当に自暴自棄になって
死のうとしたりね
職場に復帰するのにも
ずいぶん長い時間がかかったけれど
おかげで本当に大切なものが解った。
目には見えないけど、
本当はずっとそばにいるものなんだって。
きっと遥香先生の旦那様もね、
そばで見守っているのよ。」

「園長先生…」

「だから、その人に恥じないように
一生懸命仕事すること!
また倒れそうになったら
周りがサポートするから!
あなたは一人じゃないのよ。」

「はい、ありがとうございます。」

園長先生はにっこり笑った。
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