空色くれよん
手紙を読み終えたわたしは
大声を上げて泣いていた。

いつ以来だろう?
こんなに大声を出して泣いたのは。

そうだ、翔さんが
居なくなった時以来だ。

通夜も葬式も、
思えばずっと泣いていない。

いろいろしなければいけないことに
追われていた。

いつの間にか、
大声で泣くことを忘れていた。

忙しい毎日に
追われて見失っていた。

翔さん。

私も、ずっと愛しています。

手紙、届いたよ。

ありがとう。
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