CoNVENiENCE#STORE

差し出された白い小さな手は、権藤和臣の目の前でゆっくりと開かれる。


「なんだ、それは?」


少女の手に握られていたのは、緑色の百円ライターだった。


「これが、貴方が望むもの」


「俺が?」


「欲しいのでしょう?
放火の犯人を示す証拠品が」


「それが、証拠品だっていうのか?」


権藤和臣の問いに、少女はただ黙って頷いた。



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