CoNVENiENCE#STORE

…乗ってやるのも、悪くない。

権藤和臣は、差し出されたライターを指紋がつかないようにハンカチをあてて掴んだ。


「…さっき、対価と言ったな?」

「言った」


「何が要るんだ?」

気になることと言えば、対価として何が要るのかということ。


…もっとも、これが本当に証拠品ならこのガキも聴取することになるからな。

対価云々言うことは出来ないだろう。


権藤和臣は、目の前の少女を見る。


白い髪、無表情を除けば綺麗な顔立ちの娘だと思う。

その少女は、小さく口を動かした。



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