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「あなた、今日も頑張ってね」
そう言って、今日もまた、啓子は、玄関でハンカチに包まれた弁当箱を差し出した。
いつもと違う柄のハンカチ。
…そうか、昨日なくしちゃったからな。
柴田篤は心の中で納得するといつもの様に弁当箱を受け取った。
「ありがとう」
…あれ?
いつもと違う感覚に、一瞬首を傾げた。
しかし。
「早くしないと、バスに遅れるわよ」
と、啓子に急かされ、そのまま家をでた。