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人気の無い公園のベンチに腰をおろすと、まず弁当箱に手をかけた。
きつく結ばれたハンカチの結び目を解く。
…中身を捨てて、それから昼食をゆっくりとろう。
…しかし。
弁当箱の中に詰められていたのは一枚の女物のハンカチと、白い封筒に入った一通の手紙だった。
柴田篤はその瞬間、心臓がどきりと激しく脈打つのを感じた。
「…このハンカチ、どこかで…?」
記憶を辿りながら、手紙の封を開けた。
中には二枚の紙が入っていて、一枚は手紙だった。