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とにかく、出口を探さないと。
時任渉は棚と棚の間を歩き始める。
自分がこの場所に居るということは、必ず入り口があるはず。
そう信じて、時任渉は歩いていく。
歩く度、唇をなめながら。
時任渉は感じていた。
歩くたびに、身体が煙草を欲してしょうがないということに。
そう。
自分はここに来る前、煙草が吸いたくてしょうがなかった。
そして吸いたい衝動が波のように押し寄せる。
「…煙草は、ないのか」