CoNVENiENCE#STORE
「貴方の欲しいモノは何?」
少女は時任渉に問いかける。
その視線は、決して気持ち良いものではない。
狙った獲物を離さない、狩人のような目…。
そこに含まれる威圧感に、時任渉はいつの間にか背中に冷や汗をたくさんかいていた。
「さあ、言ってみなさい」
促す、というよりも威圧的なその物言いに、何故か時任渉は逃げられないと感じる。
相手はただの少女だと言うのに。
背中に張り付いたシャツは気持ち悪く、早く家に帰りたいと心から願う。
逃がしてくれないのなら…。
…従うしかないだろう。
時任渉は小さくつぶやく。
「煙草が欲しい」