CoNVENiENCE#STORE
「貰うよ。この煙草」
時任渉は、今しがた封を開けたばかりの煙草の箱をかざして見せた。
「…」
少女は何も言わなかったが、時任渉は続けた。
「えっと、対価がいるんだってな」
そう言って、ポケットから皮の財布を取り出す。
…小銭はあったか?
まあ、訳のわからないガキ相手のこと。
もう一箱貰って、小遣い程度に千円札でも渡しておけばいいだろう。
時任渉は千円札を一枚、財布から抜き取る。
その時だった。