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「死人に口無しとは、よく言ったものね」
少女は、足元に転がる死体を無表情に見下ろす。
血溜まりの床の上、仰向けに転がった死体は不自然に手足を曲げていた。
そして何より、首から上がない。
ただ、赤黒く変色した断面にふたつの穴と白い骨が見えているだけ。
「欲しいものは、やっぱり首だったのかしら」
少女は、無表情に首を少しだけ傾ける。
銀色の髪が、さらりと揺れる。
『…ユノ、どうする?』
渇いた声が白い空間に響き渡る。
少女は、振り返って天井を見上げる。
そこには誰もいない。
ただ、同じような天井が続いているだけ。