CoNVENiENCE#STORE

…からん。


深夜二時。

渇いた音が、白い空間に鳴り響く。

それは来客を告げるドアベルの音。


白黒の市松模様に張られた床以外、すべてが白い店…『コンビニ』。


その白いレジカウンターに腰掛けるのは、店内と同じく白い少女。

唯一、色らしい色といえば銀色に染まった、否、色が抜けたというべきか、真っ直ぐに伸びた長い髪。


その長い髪を揺らして、少女はカウンターから降りる。


ひた。


市松模様の床に、白くて小さな素足が音をたててついた。



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