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「なああ」


黒猫は鳴いた。



それから、すこし首を伸ばして少女の額をぺろぺろと舐め始めた。

そのくすぐったさに、少女は思わず黒猫をカウンターにおろす。

それでも、黒猫はあきらめず、少女の白いワンピースに前足をかけてよじ登ろうとする。


肩まで上りきった黒猫の小さな鼻息が、少女の首筋にかかる。


それから、黒猫は安心したように目を閉じた。


「あー…」

何ともいえない少女の声が漏れる。



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