不良な叔父と強気な姪
お届け物
お弁当
美夜side
「あー!!!!!」
ぐっすりと眠っていた中、急にそんな大声が聞こえ飛び起きた。
「どうしたの?」
リビングに行ってみると、頭を抱えている美果子さんの姿。
その姿を数秒眺めていると、急にクルッとこっちを向き、ずんずんと近寄ってくる。
「あ…あのー?」
そう言うとガッと肩を捕まれた。
「美夜」
「はい!!」
怒っているのかと思ったら、いきなりお弁当を渡された。
「風都にお弁当渡しに行ってくれない?」
「はい?」
いきなりのことにマヌケな声が出てしまった。
「忘れてっちゃったのよ。美夜今日創立記念で休みでしょ?」
――なんだ、そんなことか。
はぁ…とため息を着いて、「わかった」と返事をする。
「じゃあ着替えてきて」
その言葉に、自分の部屋に戻り着替えはじめた。
「じゃあ美夜。これ地図ね。いってらっしゃーい」
ニコニコと背中を押しながら家から追い出された。
――しょうがないな。
またはぁ…とため息を着いて地図に従って、風都の学校へと向かった。