不良な叔父と強気な姪
美果子さんはあたしの手を引きながら、家の中に入っていく。
そのままリビングに入ると、ソファーにあたしを座らせる。
そして「ちょっと待っててね」と言って、リビングから出て行った。
――どうしたんだろ?
そんな事を思っていると、玄関のドアが開く音がした。
――誰か帰って来たのかな?
廊下の床を、きしきしと音をさせながらこっちに近づいて来る。
その音にビクリと体が震える。
―――美果子さんじゃないよね、じゃあ誰なんだろう。
リビングのドアをきぃ…と音をたてて開く。
その後ろには金髪の男の子が立っている。
「誰だお前」
ビックリした顔をしている男の子。
そんな事も知らない美果子さんが、戻って来た。
「風都」
ニコッと笑いながらリビングに入ってくる。