不良な叔父と強気な姪
「風都。そんな所にいないでこっち来なさい」
ちょいちょいと、男の子に手招きをしてソファーに座るよう言う美果子さん。
「美夜ちゃん」
「はい?」
呼び声に反応する。
「こいつ風都って言うの。美夜ちゃんの叔父さん」
「……は?」
一瞬思考が停止してしまった。
だって叔父さんと言われた男の子は、また中学校の制服を着て、明らか“只今帰りました”スタイルだから。
「あれが?」
「うん」
「あたしの叔父さん?」
「うん」
あたしが言うことに、ニコニコしながら答える美果子さん。
そしてさっきの会話を聞いて、機嫌が悪くなっているあたしの叔父さん。