桜の木の下で -2-
不安そうな目で先輩を見ていると、先輩は急にガタッと立ち上がった。
「っ!!?」
突然立ち上がった先輩にびっくりし、ビクッと身体が震えた。
美味しくなかったのかな…。申し訳ない気持ちでいっぱいになり、おそるおそる先輩を見ると…
「美味しい!めっちゃ美味しい!」
今まで見たことないくらい目が輝いていた。
「良かったー!」
ホッと胸を撫で下ろした。
「やっぱり優希ちゃんは俺のお嫁さん決定だね!」
「え!?いや、そんな…っ!」
先輩のお嫁さんだなんて…!!
先輩は席に付いてまた幸せそうにハンバーグを頬張った。
「俺のお嫁さんになるの、嫌?」
口元に付いたソースを指で拭いながらわたしを見る。
あまりにも先輩も表情が真剣だったので、身体が固まってしまった。
「…嫌じゃない、です……」
先輩の目をまっすぐ見て言った。恥ずかしくなりうつむいた。