桜の木の下で -2-




「ちょ…!先輩可哀想!」



「お預けくらったのね……」



「そ、そんなこと言ったって…!」



先輩の家に泊まりに言ってから3日後の月曜日。



朝学校に着くなり、わたしが悠太の家に泊まったことを知っている友だち二人にあれこれ聞かれたので、大人しく白状したらこの言われよう。



「わたしだって好きで気を失ったわけじゃ…」



実はあのキスの後気を失ってしまったわたし。目が覚めるともう朝だった。



「んじゃあ続きしたかったんだ?」



「なっ!そういう訳じゃ…!」


そう言ってニヤニヤとわたしを見るのは、幼稚園が一緒で、高校の入学式のときに再開を果たした遥香ちゃん。



「優希がしてるとこ想像できない」



「しなくていいっ!」



クールに微笑むのは今年同じクラスになった松永千春(マツナガ チハル)ちゃん。


最近はこの2人と行動をするようになった。二人とも可愛いし大人っぽいし…周りから見たらきっとわたし浮いてる…


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