ティアモ-secondseason-
ミラクルを起こせ!!奇跡のダブルス
カコン
パシーンッ
帰京は結局1セットも取れなかった
だが、帰京の目には俺とは違うのが映っていたはずだ。
あいつには、この1試合大きなものになったのだろう…。
「はぁ…はぁ…」
塚野に疲れが見え始めたのは、4セット目が始まって間もなくだった
そして今は5セット目、塚野の疲れはピークに達していた
「腕を回してっと…。よしっOK」
「待ちなさい」
吉田が台に付こうとすると青井沢が止めに入った
「新橋君は、審判中なので、この試合が終わってからです」
そういえばそうだった…。
しぶしぶ、吉田は元いた場所に戻った
「ごめん…。」
帰京が拳をギュッと握りしめた
「気にするな。まだ負けてない」
「そうだな。俺は、春林中出身の帰京怜司。よろしくな」
「そんなの知ってるよ。俺は吉田希里太。よろしく怜司」